安全靴のパーツの種類とは?素材ごとの安全靴の選び方

公開日:2023/08/01  最終更新日:2023/06/29

安全靴のパーツの種類

現場仕事で履かれていることが多い安全靴。安全靴は、つま先部分に入っている先芯が衝撃から足を守ってくれたり、滑り止め効果によって滑りやすい現場での転倒を防止してくれたりします。しかし同じ安全靴でも、使用されている素材によって性能が違うのです。そこで、安全靴のパーツの種類と、素材ごとの安全靴の選び方を解説します。

安全靴のパーツの種類

安全靴は、7種類のパーツに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

甲被

甲被は、別名アッパーとも呼ばれ、靴全体の表面のことを指します。

タン

タンは、甲被の真ん中あたりにあるパーツを指します。別名ベロとも呼ばれ、ピラピラしているのが特徴です。タンには、泥除け効果があります。

インソール

インソールは、靴の中敷きのことです。足への負担を軽減したり、サイズの調整をしたりする役割があります。

インソールにはさまざまな形状のものがあるため、自分の足に合ったインソールを選ぶことで、より履きやすい安全靴にできるでしょう。

ソール

ソールとは、靴底全体のことです。靴底が足を支えているため、質の高い安全靴を選ぶときはソールに重視したほうがよいでしょう。

たとえば、接着剤で貼りつけただけの簡易的なつくりになっている靴の場合、作業中にソールが剥がれる危険性が高くなります。ケガや事故のもとになりかねないので製法にも要注意です!

アウトソール

アウトソールは、靴底の中でも1番下の部分を指します。

地面につく部分なので、アウトソールの強度や防滑性が、安全靴の性能に直結します。

ミッドソール

ミッドソールは、甲被とアウトソールをつないでいる部分を指します。

トゥーガード

トゥーガードは、安全靴のつま先部分のことを指し、つま先を補強して素材が剥がれるのを防ぐものです。

また、つま先内部には先芯が入っており、強い衝撃や圧力がかかったときにつま先を守ってくれます。

素材に合った安全靴の選び方

安全靴のパーツに使用されている素材によって、性能が大きく異なります。

中でも重視すべきは、甲被、先芯、ソールの素材です。それぞれの特徴と選び方を見ていきましょう。

甲被の素材

甲被に使われている素材は、大きく分けて次の4つです。

・本革

・合成皮革

・ナイロン

・綿

本革は、熱と摩擦に強く、水に弱いという特徴があります。耐久性が高いため、安全靴の中でも長持ちするでしょう。本革の安全靴は、建築現場や溶接現場に適しています。

合成皮革は、水に強く熱に弱いのが特徴です。本革の安全靴より長持ちしませんが、リーズナブルな価格で手に入るでしょう。合成皮革の安全靴は、軽作業現場や製造業、運送業、倉庫業におすすめです。

ナイロンの安全靴は、通気性がよく、裂けやすいという特徴があります。合成皮革と同じように幅広い現場で活用できます。

また、通気性がよいことから、木の伐採作業にもおすすめです。

綿の安全靴は、熱にも水にも強い、強度の高い素材です。木の伐採作業のほか、とび職にもよいでしょう。ただし、洗うと縮んでしまうので、メンテナンスの際に注意が必要です。

先芯の素材

先芯に使われている素材は、大きく分けて次の2つです。

・鉄製先芯

・樹脂先芯

鉄製先芯は強度が高いため、危険物を扱う現場や、重いものを扱う現場におすすめです。

一方樹脂先芯は、軽くて冷えにくいという特徴があります。そのため、動き回る現場や、寒い現場に向いているでしょう。

ソールの素材

ソールに使われている素材は、大きく分けて次の3つです。

・天然ゴム

・合成ゴム

・EVA

天然ゴム素材は、車のタイヤにも使われており、弾性、耐摩擦性、耐寒性に優れています。

ただし、熱や油に弱いという特徴があるため、運送業や倉庫業といった一般作業におすすめです。合成ゴムは、使われている素材によって耐熱性が高いものや耐油性が高いものに分けられます。

合成ゴムの素材によって、さまざまな現場で活用できるでしょう。EVAは樹脂製の素材で、軽くて耐水性が高いのが特徴です。熱に弱いため、軽作業現場や製造業、運送業、倉庫業、清掃業に向いています。

規格ごとの安全靴の選び方

安全靴は、JIS規格とJSAA規格の2つの規格があり、規格によって強度が異なります。

JIS規格のものは、つま先に先芯が入っており、ソールにゴム素材が使われているものを指します。

強度が高いため、建設現場や鉄工所など、重いものを運んだり、熱作業が行われたりする現場におすすめです。

一方JSAA規格は「プロテクティブスニーカー」と呼ばれており、軽くて疲れにくいという特徴があります。

さまざまな色や形のものが販売されているので、好みのデザインのものを選ぶことが可能です。JIS規格のものよりは強度が劣るため、運送業や製造業といった一般作業に向いているでしょう。

まとめ

安全靴はさまざまなパーツからできており、商品によってパーツの素材や規格が異なります。そして、素材や規格によって性能が大きく異なるのです。自分に合った安全靴を選ぶには、どのような現場で、どんな作業をするかを重視し、現場と作業内容に合った素材と規格のものを選ぶのがポイントです。ぴったりの安全靴を選んで、危険な現場でも大切な足を守りましょう。

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