安全靴を長持ちさせるメンテナンスのコツ!寿命が長い安全靴の特徴も解説
公開日:2023/08/15 最終更新日:2023/06/30
現場仕事で履いている方が多い安全靴。落下物から足を守ってくれたり、現場で滑るのを防いでくれたりと、現場仕事で大きな役割を果たしています。そんな安全靴ですが、せっかくなら長持ちしてほしいと思う方が多いでしょう。そこで本記事では、安全靴を長持ちさせるメンテナンスのコツと、寿命が長い安全靴の特徴を解説します。
安全靴を長持ちさせるメンテナンスのコツ
安全靴を長持ちさせるためには、メンテナンスが大切です。
そこでまずは、安全靴の基本的なメンテナンスを紹介します。
1.汚れを落とす
安全靴についた汚れは、こまめに落としましょう。安全靴が乾いた状態の場合は、靴用ブラシややわらかい布を使って汚れを落とします。
強くこすりすぎると、逆に安全靴を傷めてしまうので注意してください。
安全靴が濡れた状態の場合は、水分を含ませた布で汚れを落とします。
汚れがとれたら、乾いた布で乾拭きをしましょう。
安全靴の汚れを放置してしまうと、汚れが落ちづらくなり、安全靴を傷めてしまいます。そのため、こまめに汚れを落とす癖をつけておきましょう。
2.靴用クリームを塗布する
次に、靴用クリームを塗布します。牛革などの天然皮を使った安全靴には乳化クリームを使いましょう。
人工皮革を使った安全靴や、汚れが染み込んだ天然皮の安全靴には、ローションクリームを使うのがポイントです。
クリームは、乾いた布や靴用ブラシ、靴用スポンジを使って、薄く広げていきましょう。
余分なクリームは拭き取り、靴底にクリームがつかないように注意してください。
3.乾燥させる
最後に、しっかりと乾燥させます。
安全靴は、風通しのよい日陰で乾燥させるのがポイントです。紫外線を浴びると劣化につながるので注意しましょう。
また、安全靴の中までしっかりと乾かすために、靴の中に丸めた新聞紙を入れておくのがおすすめです。
せっかく安全靴のメンテナンスをしても、しっかり乾燥させないと靴が劣化してしまいます。
水気が残っていることで細菌も繁殖しやすくなるので、完全に水気が飛ぶまで乾燥させましょう。
安全靴の寿命は何年?
安全靴の寿命は、3~6か月とされています。意外と短いと感じた方も多いのではないでしょうか。
そこで、安全靴の寿命が3~6か月といわれる理由を見ていきましょう。
買い替えるタイミングが多い
安全靴は、一般的な靴よりも買い替えるタイミングが多いです。
具体的なタイミングとしては、つま先の破れや靴底の剥がれ、つま先部分への衝撃などが挙げられます。
安全靴は、足を守ってくれる靴です。そんな安全靴が破損したり、一度でもつま先部分に衝撃を受けたりすると、買い替えなければいけません。
これらの理由から、安全靴は買い替えるタイミングが多くなり、寿命も3~6か月とされているのです。
履いても履かなくても劣化する
安全靴は、履いても履かなくても経年劣化してしまいます。その代表的な例が、加水分解です。
安全靴には、ウレタンでできたクッション素材が使われていることが多いです。
そのウレタン部分が経年劣化すると加水分解を起こし、靴底が壊れてしまいます。
加水分解は未使用品でも起こるため、買った安全靴をずっと履かないというのは避けましょう。
同じ1足を履き続ける
同じ安全靴1足を履き続けると、それだけ早く劣化して寿命を迎えてしまいます。
長期的なコストを考えると、安全靴は3足を履き回すと長持ちするでしょう。
現在1足の安全靴を履き続けている方は、ぜひ追加で購入して履き回すことをおすすめします。
長持ちする安全靴の特徴とは?
長持ちする安全靴は、どのような現場で、どんな作業を行うかによって選び方が異なります。
そこで、用途に合った安全靴を選ぶときに見るべきポイントを見ていきましょう。
甲被とソールの素材
安全靴を選ぶときは、まず甲被とソールの素材を見ましょう。
甲被とは、靴の表面の素材を指します。ソールは、靴族全体のことです。甲被には、主に次の4つの素材が使われています。
・本革
・合成皮革
・ナイロン
・綿
本革は、熱と摩擦に強く、耐久性が高いのが特徴です。
ただし、水に弱いというデメリットがあります。溶接作業をする現場や、重いものを運ぶ現場、摩擦の多い工事現場にぴったりでしょう。
合成皮革は、水に強く、熱に弱いという特徴があります。梱包や検品を行う現場や、製造業、運送業、倉庫業などの現場におすすめです。
そしてナイロンは、通気性に優れているという特徴があります。合成皮革と同じ、製造業や運送業、倉庫業のほか、木の伐採を行う作業にもおすすめです。
綿素材の安全靴は、火や熱、水に強いという特徴があります。
ただし、洗うと縮んでしまうため、メンテナンスに注意が必要です。綿素材の安全靴は、木の伐採作業や、とび職などによいでしょう。
規格
安全靴は、JIS規格とJSAA規格に分けられます。
規格によって強度が異なるため、使用用途に合った規格のものを選びましょう。
JIS規格は強度が強いため重作業現場に、JSAA規格は一般作業の現場に向いています。
足へのフィット感
最後に、足へのフィット感も必ずチェックしましょう。
どんなに用途に合った安全靴でも、足に合わなければ意味がありません。
安全靴を履いたときに圧迫感がないか、先芯の位置は正しいか、歩きやすいかをチェックしましょう。
まとめ
安全靴は、平均寿命が3~6か月と、非常に寿命が短い靴です。そんな安全靴をなるべく長持ちさせるには、使用用途に合った安全靴を選び、正しいメンテナンスを行いましょう。劣化した安全靴や壊れた安全靴を履き続けると、いざというときに足を守ってくれずに大きなけがの原因にもなります。そのため、安全靴を長持ちさせ、買い替え時期が来たら必ず買い替えるようにしましょう。